私の体は私ではなく私のもの

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、人間の意識と肉体の関係について、「私の体は私ではなく、私のものだ」という考え方を提示しています。

誰でも自分に対してネガティブな感情を抱くことはあるでしょう。自分に腹が立ったり、自分の人生がみじめだと思ったり。李承憲氏は、そんなとき、「自分」とは何なのか眺めてみるべきだと言います。否定的な感情の対象となっている「自分」は、ほんとうの自分ではなく、自分の「名前」「年齢」「職業」といったラベルであるはずです。

李承憲氏によれば、名前、年齢、職業といった属性は、単なる「情報」に過ぎません。あなたが信じる宗教や神も、あなたを構成する情報の一部です。これらの情報が、あなたを生んだわけではありません。あなたを構成する情報はあなたが生まれてしばらく経ってから形成され始めました。

そして、自分の「体」も実は、あなたそのものではないと、李承憲氏は指摘します。あらゆる幸不幸の感じは、私たちが自分自身を自分の体と同一視することによって生じます。「体という形象とその上に被せられた情報の塊である自分の人格が悲しかったり、挫折したり、憤ったりする」(李承憲氏)のです。

李承憲氏によると、「私の体は私ではなく私のもの」と言う時、「私」は、独り自ら存在する永遠な生命を指します。道、自然、真我、あなたがそれを何と呼ぼうと関係ありません。これはあなたが理解しようがしまいが関係なく、それ自体で存在するのです。