自分にとって望ましい「感情」を創造する

私たちは、自分の感情のせいで本領が発揮できないことが多いです。感情に左右されて正しい判断ができなかったり、必要以上に悩んだり、苦しんだり。感情がコントロールできれば、仕事も勉強ももっと成果を上げられるはずです。脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は脳教育を通じて、「感情の創造」を提唱しています。

私たちの足を引っ張る否定的な感情。そのベースにあるのは、過去の苦い体験です。これまでに生きてきて失敗したことは誰でもあるでしょう。そのときの失敗のキズが心に残り、それが否定的な感情を生んでいるのです。

でも、過去の経験は、古い情報に過ぎません。その古い情報を払い落して新しい生産的な情報を選択すること。これが、李承憲氏の脳哲学が目指すものです。新しい生産的な情報を選択できるようになるということは、脳の主人になることを意味します。記憶には、短期記憶と長期記憶がありますが、長期記憶に関係するのが、扁桃体と海馬です。海馬に肯定的なフィードバックをすることで、ほんとうに必要な情報を長期記憶として貯蔵できるようになります。

李承憲氏は「否定的な感情記憶は振り落とし、肯定的な感情状態に自ら転換する」ことが大切だといいます。それによって、感情のコントロールできるばかりでなく、感情を「創造」できるようになります。自分の願う感情を作り上げることができれば、人生の幸福指数は大きくアップします。

一指 李承憲著『脳哲学』より