変わらない真理を探そうとする心

~一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著 『The Twelve Enlightenments for Healing Society』より引用、Healing Society、2002年発行~

私は誰なのか?なぜ生まれたのか?なぜ生きるのか?どこから来てどこに行くのか?このような質問が慎重に深くなるほど、私たちは頑張って築きあげてきた人生の意味がひとつずつ取り壊されていくのを感じる。自分の人生に根本がない気がして、限りない空虚感が押し寄せる。人生について根本的な質問をやめてしまうことは大概この空虚感が耐え難いからだ。

しかし私たちが本当に生命の根源に目覚めたければ、空虚感を避けずに正面で向かい合う勇気が必要だ。この空虚感を直視し、人生とは虚しく苦痛であるということを徹底的に知ることが悟りの始めである。そして虚しさの自覚から生ずる根源的な問いをどんな幸せな瞬間や不幸な瞬間にも逃さないことが求道の核心である。

基本的に人生は苦痛であり、時々訪れる幸せな時間も瞬間に過ぎないということを徹底的に知る時、変わらない真理を探そうとする心、真の自分を探そうとする切実な心が生じる。これが真の自由に至る第一歩である。