脳活性化の意外な秘訣、それは「愛」です。

~一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著『脳がわかると幸せが見える』から要約~

愛することは、脳活性化にたいへん役立ちます。何かを愛する状態は、ある対象にとても集中している状態です。集中すれば脳回路が活性化し、脳全体の機能が活性化されます。

「くしゃみと恋心は隠せない」と言われます。恋におちると、笑顔があふれて表情が明るくなり、足取りも軽快になります。その変化は、周囲にとって一目瞭然になるときもあります。

恋をしたときの体や表情の変化は、神経伝達物質の作用によるものです。恋をすると、脳からドーパミンという神経伝達物質が吹き出し、脳を喜びで満たします。時間とともにドーパミンの分泌量は減りますが、代わりに安定した満足感を与える別の神経伝達物質が増加します。

人間の愛の対象は、恋人だけではありません。家族、友達、仲間、動物、そして組織に対しても愛情は生まれます。対象が何であれ、愛を抱いていると、脳にエネルギーが供給され、集中力が高まります。その状態が続けば、脳回路の働きが活発になり、脳活性化がどんどん促されます。

何かを愛する状態では、脳は力が発揮され、逆に、何も愛していない状態では脳は力が落ちる。その理由は、愛が脳回路を活発にするからです。脳には愛する状態を好む特性があって、愛する対象を求めているのです。

よく食べてよく寝ているのに、なぜか頭がさえない、なんて感じるときはありませんか?その原因は、愛するという行為から遠ざかっているからかも知れません。脳活性化の秘訣は、「愛」だということを覚えておいて下さい。