脳教育と脳トレーニングが導く脳の集中、そして統合

~一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著『脳がわかると幸せが見える』から要約~

脳教育や脳トレーニングには、集中力を高める効果があります。

最近、「注意欠陥・多動性障害」(ADHD)と診断される子供が増えています。ADHDとは、注意力が散漫で、物事に集中できない発達障害です。脳教育や脳トレーニングへの関心が高まっているのも、子供の集中力低下が背景にあるようです。

子供の注意力低下は、とても深刻です。集中力が落ちると、学力だけでなく、脳の成長そのものにマイナスの影響が出るからです。

脳は、何かに集中することで発達します。集中状態が新しい脳回路をつくります。集中というと、多くの人は、机の前でじっとしている状態を考えがちですが、それは視野の狭い集中です。机の前で緊張した状態で集中しても、長続きせず、心がどうしても違う方向に向いてしまいます。

脳に好影響を与えるのは、もっと視野の広い集中です。視野の広い集中とは、自分の夢を実現するために集中している状態です。夢や人生の目標のためなら、集中も長続きしやすく、脳の働きも活発になります。
集中した状態が続くと、脳全体の「統合」という現象が起きます。脳が統合されると、眠っていた潜在能力が最大限に引き出され、それまでは思いもよらなかった力が発揮されます。脳トレーニングを続けた人が、仕事や勉強で優秀な成績を出すのは、このためです。

脳教育や脳トレーニングは、自分の人生の目標や夢を見つけるのに役立ちます。脳教育を通じて見つけた目標に向かって、粘り強く脳トレーニングを続けることが、脳の統合へとつながるのです。