生きながら天を体験するところが脳

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、脳と精神についてよく質問を受けるそうです。たとえば、「脳は物質で、脳で起こる現象は精神作用です。死ぬと脳は腐って無くなりますが、精神はどうなるのですか?」といった質問です。

精神は様々な名前で呼ばれます。「考え」「感情」「心」「意識」「魂」…。李承憲氏は、これらが肉体の死後に天に行くとしたら、その天というものは物質なのかを考えてみる必要があると言います。

脳からすれば、宇宙万物はすべて電気信号に過ぎません。すべての情報が電気信号として脳に入り、その情報に脳が反応し、また別の情報を作りだします。そして、情報は波長になると際限なく拡散します。このため、精神というのは、波長で存在します。李承憲氏は「物質である脳がなくなっても、精神の波長は拡散を繰り返す。永遠不滅だ」と言います。

私たちが関心を持つべきなのは、永生や天国への探求ではなく、物質を好循環させることです。そして、良い情報を流通させることです。死後にどこに行くのかという問題ではなく、生きて踏みしめている地球の環境と人類の精神の健康が問題なのです。これに関心を持ち、これを保護、回復、向上させることが、幸せな永生のために必要な努力です。

李承憲氏は「死ねば精神がどうなるのかという問題は、生きて精神を正しく使えば、その延長線上で解決できます。生きながら天を体験するところが脳です。脳が天の活動舞台なわけです」(著書『脳がわかると人生が見える』)と話しています。